なにわのソプラノ歌手〜ヨーロッパ奮闘記

ウィーン在住、声楽を仕事、勉強している、関西人です(*Ü*)忘れた頃に、更新します。

Anton Bruckner Uni.

 

リンツにある、Anton BrucknerPrivat Universität の入試を受けて来ました!

 

6/30日に願書締め切りで、

試験日はBachelor(学部)は9/19

Master(修士)は9/20でした。

 

試験の1週間前に試験案内のメールが来ました。

 

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このメールを見て私は

11時に受付などが始まるんだなと解釈し、

リンツに宿泊することなく、

当日、朝8時ウィーン発の電車(ÖBB)に乗って

1時間半でリンツに到着しました。

 

リンツ中央駅からさらに

トラム4〜50に乗り換え、

もしくはバス259にのって

20分ほどでアントンブルックナー大学に到着です。

 

着いたのは結局10:30頃でした。

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正面玄関入ってすぐのところに
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軽く訳すと、まあ

『受験者用の声出しはこの部屋でやってくでさい。会場は大ホールです。』

とざっくりした感じです。

案内係さんみたいなのは居なかったです。

 

私はどこに行けばいいかも分からずとりあえず、ホールへ向かいました。

 

ホール裏にたまたま知り合いがいて、

容量を教えてもらうと、

どうやら試験自体は9時から始まっていたらしく、私は11時からのグループということが判明!

そしてただいまの時間10:45…。

 

つまり、あと15分足らずで、身支度をして、発声をして、本番を迎えるということ…!

 

やばい!

と思いながらも、

実は以前も2回、違う大学ですがオーストリアで、入試を経験していて、日本の受験と違ってかなり大雑把で適当なことを知っていたので、

わたしは、『11時からのグループということは、11時から12時の間に歌いさえすれば

順番は問題ない』と勝手に解釈して、落ち着いてマイペースに準備をすることにしました(笑)

 

実際、ホール裏には受験者しかおらず、

順番なども、特に厳密に指示されている訳ではありません。

(が、もちろん全ての入試会場においてこういった考えが通用する訳ではありません。

ウィーン国立の時は、きちんと係の人がいて、順番に呼ばれていたりしました。)

 

身支度を整え、発声をして

舞台裏へ。

 

見事に韓国人だらけでした。

名簿を見るとKimの段が5人以上続いてたり…(笑)

 

案の定、順番は受験者にお任せって感じだったので、適当に空気を読んで、順番を待ちました。

 

試験曲についてですが、

6月末に事前に提出したものを変更したかったので、事前に何度か事務所に曲目変更のメールを送っていましたが全く返事がなく、

一か八かで、当日自分で曲目リストを書いて持っていき、

その旨を歌う前に、口頭で伝え、そしてリストを手渡ししました。

 

まず1曲目は自分の好きな曲を歌えます。

舞台に上がって、その場で名前と、作曲名、歌う曲を口頭で伝え、歌いました。

ちなみに歌った曲は、

プッチーニ作曲、オペラ ジャンニスキッキより、私のお父さん(O mio babbino)でした。

 

他の受験者も何人か同じようにしていたそうなので、これは結構よくあることみたいです。

日本だとコンクールや受験曲を一度提出したら

一切変えられないことの方が多いので、

このシステムはありがたいです。

 

そしてその中からまた1曲、次の曲を指定されます。が、残念ながら先生の耳にとまらなかった受験者は1曲歌って、はい、ありがとう、と言われ帰されることもあります。

 

つまり2曲目を指定されると言うことは

見込みがある、と言うことでもあります。

 

有難いことに私は先生方に興味を持って頂けたようで1曲歌い終えた後、2曲目を指定されました。

2曲目はAuf dem SeeというSchumannのリートです。

 

2曲目歌い終えた後は、先生にこちらに来るように言われ、舞台を下りて、先生方の所まで行き、「16時から上のホールで試験があるから来てね。ドレスじゃなくて良いよ」

と言われました。

 

つまり、事実上の、無事1次通過ということでした。

 

2次審査は16時開始で私を入れて、5人いました。

1番目の人が終わったのは20分後くらいでした。

 

ホールに入ると先生方がずらりと

8人ほど並んでいて、

一次の時よりも先生方との距離が近過ぎて

かなり緊張しました🥶

 

 

まずは提出していた中でMozartのIdomeneoのIliaのアリア、Padre,germani,addioを指定されたので歌いました。

 

そのあとドイツ語で、

どうして声楽を勉強しているのか

いつから学んでいるのか

ここ(オーストリア)にはいつからいるのか。

今はどの先生についているのか

 

という、基本的な質問をされたあと、

今度は演出家の先生が近くまで来て、

さっきのアリアを歌いながら

こういう風な動きをしてみて。

と、その場で簡単な指示を受けました。

 

そのあと、先生同士、どうする?まだ聞く?みたいなことをコソコソ話されて、そのあとSchumannのWidmungを指定されたので、もう一曲歌いました。

 

全部で15〜20分くらいだったかなという感じです。

 

試験後、しばらく学校で待っていましたが、

1時間以上待っても何もなさそうだったので

そのまま帰る事にしました。

 

ウィーンへ戻る電車の中で

先生からSMSで、あなたは合格して、私のクラスに所属します。

という内容が送られて来ました。

 

ざっと書きましたが大体やったことは全部書きました。

日本より軽い感じで受験出来る雰囲気でしたが、やはり外国でみんな英語は当たり前に話せるという場所で、一人で試験に挑むというのは

かなりの緊張でした。

特に、先生とコンタクトを取らずの受験だったので、半分諦めかけていましたが、

なんとか無事に受かって、本当に良かったと思います。運が良かったのもあると思います。

 

リンツはウィーンほど都会でもないですが、

ウィーンから通える距離にあります。

 

もしこの記事が何かのお役に立てれば、嬉しいです。それでは!